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2022.05.13 淡路市が環境省より脱炭素先行地域に選ばれました!~夢舞台サスティナブル・パークほか~

 

 

淡路市
株式会社ほくだん
シン・エナジー株式会社

兵庫県淡路市の脱炭素化モデル事業が環境省より評価され、淡路市が推進する職住一体のコンパクトシティ「夢舞台サスティナブル・パーク」を含むエリアが2022年4月26日付けで脱炭素先行地域※1として選定されました。

本事業は、株式会社ほくだん(本社:兵庫県淡路市、以下ほくだん)が展開する兵庫県内初の地域新電力あわぢから※2を中核に据え、太陽光発電事業、バイオマス事業、EV導入事業、その他公益サービスを実施拡大するもので、2030年にはほくだんがエネルギーを基軸とした地域ソーシャルビジネスを展開する日本版シュタットベルケ、すなわち市民まちづくり会社へと進化する未来を構想しています。

この取組により淡路市におけるエネルギーの地産地消を進めてエネルギー及び経済の自立化、強靭化、安定化を図り、市のコンセプトである「いつかきっと帰りたくなるまちづくり」の実現を目指します。また淡路島は、市街地や農地など地方としての要素が凝縮されていることから、国から地域活性化総合特区として指定されており、淡路市のこの取組が広く拡散・横展開される見込みです。

※1 脱炭素先行地域 2030年度までに民生部門(家庭および業務その他部門)の電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロを実現し、運輸部門や熱利用なども含めた温室効果ガス削減を行う地域のことをいい、環境省が全国で100か所程度定め、国として支援するものです。

※2 地域新電力あわぢから ほくだん、淡路市、シン・エナジー株式会社(本社:神戸市中央区)の3者が締結した地域新電力事業連携協定書に基づき事業を開始したほくだんの地域新電力事業。2050年カーボンニュートラルに向け、再生可能エネルギーによる電源創出、エネルギーの地産地消、地域経済の循環促進、雇用創出、災害に強いまちづくりを進めています。

脱炭素先行地域は、市内全域の電力消費量の約11%を占める夢舞台サスティナブル・パーク(下図☆)および市内ため池等で構成します(以下本エリア)。2030年以降の市内普及に向け、地域新電力あわぢからが核となって再生可能エネルギーの開発・供給を担います。

 

具体的には、自家消費型の太陽光発電・蓄電池の普及により電力の自給率を高め、不足分は市内の耕作放棄地・ため池・住宅屋根等に設置する地域貢献型の太陽光発電によって電力供給を行います。熱需要にはヒートポンプ給湯器の導入を、運輸部門にはEVの導入を行い、電力需給における柔軟性確保のための調整力として活用します。また化石燃料の代替材料として地域貢献型の竹チップを導入します。

ほくだんが推進する地域新電力あわぢからでは、脱炭素先行地域におけるこれらの先導的モデルの確立とあわせ、その他地域においても住宅や工場等の屋根上の自家消費型の太陽光発電導入を進めてまいります。また、農業者や学校・商工会等の地域団体を対象に先行地域の視察研修などを行い、脱炭素先行地域における取組の横展開に向けて市民の理解醸成を行います。

淡路市の脱炭素先行地域のコンセプトは、市内における今後の脱炭素化とそれに絡めた公益事業を民間波及させるためのモデル確立です。そのため本エリア内の最終需要家の過半数を民間で構成しています。本エリア周辺は国の総合特区制度を活用した「あわじ環境未来島構想」の重点地区として指定されており、多数の企業が進出展開を行うなど市内外認知性も高く、市内脱炭素化を行うにあたり大きな影響力を持つものです。地域特色かつ課題である竹・ため池の有効活用についても、市として中長期的に解決を図り脱炭素化にも有用であるため、本エリアの取組の中で課題解決との両立実装を目指します。


淡路市におけるコンパクトシティ×里山ハイブリッド脱炭素化モデル事業

■脱炭素先行地域の対象
夢舞台サスティナブル・パーク、国営明石海峡公園、市営南鵜崎団地、東浦花の湯、AIE国際高校

■主なエネルギー需要家
夢舞台サスティナブル・パーク内事業所等11施設、国営明石海峡公園、市営南鵜崎団地、東浦花の湯、AIE国際高校

取組の全体像

夢舞台サスティナブル・パーク内の民間施設、隣接する国営明石海峡公園、市営南鵜崎団地等において、ほくだんがPPA3事業者となって各施設等に太陽光や蓄電池を設置するとともに、市内の休耕地、ため池、住宅屋根等に太陽光発電等を導入し先行地域内の各施設等に再エネ電気を供給することにより、脱炭素化を図る。また、熱については、地域課題となっている放置竹林を活用した竹ボイラーの導入実装等に取り組む。

※3 電力購入契約による第三者所有モデル

1.民生部門電力の脱炭素化に関する主な取組

  • ほくだんがPPA事業者となり、需要家の屋根等に太陽光発電(5,754kW)・蓄電池を設置して自家消費を推進
  • 新設施設についてはZEBReady4を標準化し、高効率設備導入により従来比50%以上を省エネ
  • ほくだんが、市内の休耕地(1,000kW程度)、駐車場カーポート、ため池(1,000kW程度)、住宅屋根に太陽光発電等を導入し、先行地域内の各施設に供給することにより、脱炭素化を推進
  • 残りの需要量については、ほくだんが小売電気事業者として市内再エネ電力を買取り、小売供給を実施

※4 高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備えた建築物

2.民生部門電力以外の脱炭素化に関する主な取組

  • 東浦花の湯、聖隷淡路病院に竹チップ熱供給ボイラーを設置し年間重油240kL相当のバイオマス代替を実現・脱炭素化を推進し、竹の燃料活用及びその燃焼灰活用の経済創出により放置竹林の課題解決につなげる
  • 企業に対してEVのレンタルサービスを実施し、企業が車両確保困難な社員に貸与し、通勤やプライベートに使用してもらい勤務中はカーポート太陽光発電で充電する仕組みを構築し、若者のIターンやUターンを促進

3.取組により期待される主な効果

  • 夢舞台サスティナブル・パークでの企業等の誘致により、更なる雇用を創出し、少子高齢化と都市部への人口流出による人口減少の課題に対応し、脱炭素とあわせて経済的なインパクトを市内外に波及
  • 放置竹林はイノシシのすみかになり農業への獣害を及ぼし、土地の水源涵養機能が低下して土砂災害、土壌崩壊の危険が拡大するおそれがある。竹チップボイラを導入して竹の資源化を図り、放置竹林の拡大防止により獣害被害・市域の防災を推進

4.主な取組のスケジュール


あわぢからについて

「あわぢから」は、ほくだん地域新電力事業の愛称です。

あわぢからの考える地域新電力の役割

  • 地域で再生可能エネルギーを創出し供給する仕組みを整え、地域のエネルギーの自立を図ること
  • 地域資源や熱の有効活用を検討し、環境負荷を軽減させること
  • エネルギーの地産地消により、地域内の経済を循環させること
  • 循環事業を基軸に一次産業の活性化、新たな産業と雇用の創出を図り、公共サービスを充実させて地域住民が恩恵を受けられるようにすること

あわぢからは、エネルギーの地産地消で地域経済を循環させながら今後段階的に以下の施策に取り組み、地域の課題解決を目指します。

【自然教育】(震災の甚大な被害を受けた地域として、自然の脅威と恵みの学びの充実)
従来の防災・減災学習に加え、エネルギーの有効活用や脱炭素などのエネルギー・環境学習を拡充

【地域支援】(地域の繋がりの支援など)
高齢者見守りや子育て支援などの活動を応援し、地域の繋がりを後押し

愛称の「あわぢから」には「淡路×力」、「淡路から(発)」の意が込められており、市民の力、エネルギーの力を結集しながら、公共性を活かして地域の繋がり、循環を後押しするコンセプトを表現しています。「淡路から、未来のチカラ、あわぢから」として未来志向の活動を進めてまいります。 ロゴはエネルギーの力(橙色)、自然(緑色)、海・水・空(水色)、電力・光(黄色)を表しています。力をイメージさせる力こぶに親しみやすい表情をつけ、新たなプロジェクトの始まりを意味する双葉、電気をイメージさせる稲妻をあしらい、淡路市民に「あわぢから」に親しみを持ってもらえるよう想いを込めました(商標出願中)。


▼本件に関するお問合せ先
あわぢから(株式会社ほくだん 地域新電力事業部)
TEL:0799-82-3079
E-mail:info@awajikara.hyogo.jp

淡路市
所在 兵庫県淡路市生穂新島8
市長 門 康彦
https://www.city.awaji.lg.jp/
2005年、津名郡旧5町(淡路町、津名町、北淡町、一宮町、東浦町)が合併して発足。人口42,721人(2022年1月1日現在)。

株式会社ほくだん
所在 兵庫県淡路市小倉177
代表取締役 米山 正幸
設立 1997年11月
(あわぢから)https://www.awajikara.hyogo.jp/
地震の脅威、地震に備える大切さを伝えるため、兵庫県南部地震で出現した野島断層を保存した「北淡震災記念公園」を1998年より運営し、語りべによる防災・減災の学習にも力を入れる。
また地域のエネルギーおよび経済の循環を目指し、2021年より電力の買取及び小売も開始。

シン・エナジー株式会社
所在 神戸市中央区御幸通8-1-6 神戸国際会館14階
代表取締役社長 乾 正博
設立 1996年12月
https://www.symenergy.co.jp/
エネルギーを基盤とした地域のプロデュース&エンジニアリングを主軸に、全国で再生可能エネルギーの創出を行うとともに電力の安定供給を担う新電力事業も手がける。

 

プレスリリース(PDF)

 

 

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