特許技術

日本における小型木質バイオマスガス化発電は、そのガス化反応においてタールが多く発生しエンジントラブルを発生させることから、安定した運転を行うことが困難でした。
当社及び中部大学では、ガス化炉内においてクリンカが発生するメカニズムを解明し、クリンカの発生を約10%以下に抑制する木質燃料の製造技術を開発しました。
この技術により従来困難であったガス化炉の長期連続運転が可能となり、バイオマス発電所を中心とした地域循環型社会の実現に寄与することができます。

クリンカ抑制技術の特徴

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ガス化炉におけるクリンカの問題

■タールトラブルの主要因を発見

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■タール付着による影響例

エマージェンシーフィルタ(ターボチャージャー手前に設置)

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タールが付着したターボチャージャー

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【宮崎県串間市】大生黒潮発電所での事例

杉ペレットによる2週間(336時間)連続運転後、熱分解層と部分酸化層の境にクリンカが約100kgほど発生

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【7号機】における炉内

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炉内クリンカを砕き、並べたもの
(炉内清掃に2 時間程度かかる)

クリンカを抑制する木質燃料の製造方法

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クリンカ抑制の効果

■ クリンカ発生速度・平均連続稼働時間

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■ 改善前後の比較

対策前2週間で炉内の清掃(メーカー公表のメンテナンスまでの稼働期間は4~6週間(欧州平均))

対策後7週間(51日)の運転継続に成功

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対策前

大量の木タールが発生し、各経路及びエンジン内部に付着し、発電機故障の要因となっていた

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対策後

平均1~2週間だった運転時間が、最長で1, 218時間(約7週間)まで改善

対策前ガス化装置を停止させる原因の多くは、短期間で炉内に大量のクリンカが発生しガス炉の状態が悪化する。

対策後対策前と比較してクリンカ生成速度が1/10~1/100まで減少

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関連したプレスリリース、掲載記事

第15回バイオマス科学会議にて発表いたしました(2019年12月13日)

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