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有田川バイオマス株式会社(和歌山県有田郡有田川町、代表取締役:原見健也、以下、有田川バイオマス)とシン・エナジー株式会社(兵庫県神戸市、代表取締役社長:乾 正博、以下、当社)が和歌山県有田郡有田川町で計画を進めてまいりました、「有田川バイオマス発電所」(以下、当発電所)の竣工式を2022年10月13日に執り行いました。当発電所は、地元和歌山県内の未利用材のみを使用した地産地消型の小型木質バイオマス発電所となります。
和歌山県は森林率が全国で第6位(森林率76%)という豊富な森林資源を有しています。しかし、急峻な地形により伐採が容易でないことや、木材の買取価格が年々下落してきたなどの理由から、近年は林業が低迷しつつあります。
当発電所は、燃料として年間で約10,000tの地元和歌山県産の未利用材をチップに加工して使用し、林業の活性化を目指します。本システムの発電効率は31%で、熱利用も含めると総合エネルギー効率は最大で82%の見込みです。発電した電力は固定価格買取制度(FIT制度)を利用し、関西電力送配電株式会社へ全量売電します。
有田川バイオマス発電所
燃料には木質チップを採用
有田川バイオマス 原見健也代表
テープカット様子
有田川バイオマスの原見健也代表は、「有田川バイオマス発電所を運営することは木材を生産する林業の整備に繋がり、地域で経済を循環させる仕組みづくりに寄与できると期待している」と話しました。
■当事業の5つのポイント
①熱利用:発電の際に生じた熱は発電所と併設のチップ製造工場へ供給し、チップの乾燥に利用す るほか、隣接する温浴施設(かなや明恵峡温泉)への熱供給を行います。
②地域主導:発電事業主体を、地元関係者と新設した有田川バイオマス(出資比率 地元66%:地域外34%)が行うことで地域主導の意思決定を可能にします。さらに、地域住民出資を募り、利益の一部を出資者に還元する仕組みづくりを展開いたします。
③技術:総合エネルギー効率(電気・熱)の高い設備を採用することで、地域資源を最大現活用できます。
④林業振興:100%和歌山県産材(特に有田川町周辺)を活用することで、林業振興を目指します。
⑤副産物利用:発電の副産物である炭(チャー)の農業利用や、余剰生産するチップの販売等を行い、資源を無駄なく有効利用する予定です。
■住民から出資募集開始
当発電所が「地域の発電所」として応援していただけるように、有田川バイオマスは発電に使用する「和歌山県産木材を購入する費用」の一部に出資できる“【有田川町】地域資源循環型「木質バイオマスファンド」(匿名組合名称:有田川町木質バイオマス発電事業B号匿名組合)”を地域住民中心に出資希望者を募り、利益の一部を出資者に還元する仕組みづくりを展開します。出資者説明会は、11月6日(日)有田川町のきびドームにて開催します。
当社は、小型バイオマス発電に取り組むことにより、林業や地域の抱える課題解決に貢献することができると考え推進してまいりました。今後も脱炭素を目的ではなく、地域の活性化の手段として取り組んでまいります。
■発電所概要
発電所名称 | 有田川バイオマス発電所 |
発電所住所 | 和歌山県有田郡有田川町大字修理川字西加九鬼126番 |
発電事業者 | 有田川バイオマス株式会社 |
設計・施工 | シン・エナジー株式会社 |
発電方法 | バイオマス発電(木質ガス化方式) |
発電設備 | URBAS社(オーストリア)製 |
定格出力 | 900kW(450kW×2) |
年間発電量 | 約6,700MWh見込み(一般家庭の約1,600世帯分)※ ※1世帯当たり4,258kWh/年で算出 出典:【環境省】令和2年度家庭部門のCO2排出実態統計調査結果の概要 |
FIT売電開始日 | 2022年10月13日 |
■発電所プロモーションビデオ
https://youtu.be/Jymv5OUHZ7I
プレスリリース PDFはこちら